[怪談]とても不気味な戻って来る人形の話




これは、とある地下アイドルの不気味で怖い体験談です。

ある日、地下アイドルのSさんは、ライブイベントと握手会開催しました。

ライブは小規模ながら盛り上がり気分も良い内容、そのままの雰囲気で握手会をして皆さんと握手を交わす。

ファンの皆さんの中にはプレゼントを持参している人も多く、ある女性からちょっといい感じの木箱に入った物をプレゼントされました。

その女性はプレゼントを渡す時に

「私の大事なものなんです。Sさんのそばに置いてあげて下さい。」

そんな事を言われました。

その時は何か部屋にでも飾るようなものなのかな?と思ったくらいで。

「ありがとうございます。大事にしますね。」

とだけ、伝えて次の人との握手に移った。

その後、握手会も良い感じで終わったので、他の人達に貰ったプレゼントも一緒に持って帰宅しました。

そして気分良くファンの皆さんにいただいたプレゼントをチェックしてみると、可愛らしい財布、商品券、化粧品に市販のビタミン剤、栄養ドリンク等、結構嬉しいものが沢山ありましたが、その中でちょっと大きい持って帰るのも大変だったあの木箱。

なんか、部屋に飾るようなものなんだろうなと思いつつ開けてみると、その中からは人形が。

その人形はフランス人形見たいな高級そうなものだけど、ちょっと所々汚れがあるような・・・

そう言えば大事にしてたものって言ってたっけ?

あの子の部屋にあったものだったのかな?

その人形の価値は分からないけど、高いものだとしてもちょっと気持ち悪いよね。

と、言う事で「明日にでも捨ててしまおう」と考えました。

でも前日のライブでグッスリと寝ていた私は寝坊。

この日は友達と遊ぶ約束をしていたのでヤバイ!遅刻する!

そう思ったのですが、急いで準備すれば約束の時間にはなんとか間に合いそうだとバタバ出かける。

昨日捨てようと思っていた人形は忘れず持って外出。

そしてその人形は近くのゴミ捨て場に置いて行きました。




一日遊んで、夕方コンビニで晩御飯を買って帰宅。

部屋で落ち着いてテレビを見ていると、思いもよらないものが目に入る。

なんと、捨てたはずの人形がタンスの上にあるじゃないですか。

でも、その時は

「あれ?朝ゴミ捨て場に捨てて行かなかったっけ?」

朝、バタバタとしていたので、忘れたのかな?とそれ程考えないでいました。

「まぁ、いいや明日は捨てよう」

そして次の日の朝は学校へ行く時にゴミ捨て場に置いて行ったのです。

その日は帰って来てテレビを見てる時には何も気になる事も無く、人形の事なんて完全に忘れていました。

夜も遅くなり、そろそろ寝ようとベットに行くとそこにはあの人形が・・・

「なんで?なんでなんで?ここにあの人形があるの?捨てたはずなのになんで?」

ちょっとパニックになって窓から外に放り投げた!

窓の外はちょっとした川と言うか用水路になっており、その人形は何処かへ流れて行く。

これで大丈夫かな?

そう思いながらもやはり怖くて布団の中に潜り込む。

怖い怖いと考えながらも、知らないうちに寝てしまいました。

朝起きると日も登り、気持ちも落ち着く。

でも、今日も帰ったら人形がいるかも?って思うとやっぱり怖くて、この日は友達に頼んで家で一緒にご飯を食べる事にしました。

その友達はちょっと霊的な事が分かるのだそうで心強い。

自宅に帰って扉を開けると、もう玄関にその人形がいた!!

濡れてビショビショになった姿で・・・

少しパニックになって、友達の方を見たけどちょっと不思議な顔をする。

その友達は「もしかしたら霊的な存在も関係してると思ったけど、そんな感じは無いよ」と言う。

「ちょっと生霊と言うか、念みたいな感じはあるけど、このくらいなら何も影響は無いと思うんだけどね」

「その念のようなものは誰かが愛着を持ってるものとかなら良く感じるようなものだし、何処でもあるよ、Sさんのそのカバンにだってね」

そんな風にその子は言う。

「じゃぁ、なんで?」

分からないけど、やっぱり不気味だと言う事でその子の知り合いのお寺で供養してもらう事にしました。

そのお寺はここから歩いて行けるところにあるそうで、早速持って行く事にしました。

お寺の住職さんはすぐに対応してくれて、その人形は供養で焼かれ、もう戻っては来ません。

しかし、人形は戻って来ませんがその後は自宅で少し気持ち悪い事が起こるようになります。

無言電話が掛かって来たり、家を出る前と帰って来た時になんだか違和感があったり・・・

Sさんはもう、その部屋にいる事に耐えられなくなり実家に帰る事にしました。

実家から長い時間を掛けて通学したと言う事らしく、地下アイドルの活動も辞めたそうです。

今は実家から通える所で働いているらしく、特に不思議な事と言うのは無いらしいのですが、あの恐怖体験はいったいなんだったのでしょうか・・・?


このお話しはよくある人形の話を元に創作したお話しです。

そろそろ暑い時期なので少しでも涼しくなるかと思いました。

たまにはこんなお話しもどうでしょうか?

コメントで、感想や体験談等、次の創作するヒントなんかもいただけると嬉しいですね。

それでは今日はこの辺で。

ではまた。




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